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随書作主(23) 珠光方寸庵 物入れと炭入れ 仁 恕 |
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○茶室の位置づけの重要ポイントは水屋であることは折々の機会に説いてきたが、この水屋と共に不可欠なものに炭入れと物入れがある。水屋流しの手前、縁甲板(板張り)の床下に炭入れを設置する。蓋を開ければ内に炭箱があり外へ自由に取出せるようにする。切り炭を入れて持ち運びする為に炭箱の寸法は小さい方がよい。炭箱は床下の地面 に直接触れないよう桟を設け固定させる工夫が必要。外箱の場合は掃除用の穴を設けること。 炭入れの蓋の大きさは、中は一般住宅の根太の間隔と同じで一尺二寸(36cm)奥行きは縁甲板の三枚分とする。一例として水屋の奥行き三尺一寸五分、流し一尺五寸となれば残り一尺六寸五分を五枚で割ると縁甲板一枚が三寸三分となり三枚で九寸九分、約一尺が蓋の奥行きとなる。 ○次に物入れは大きな物として夏と冬用の畳から菓子楊子に至る迄、茶の湯に係わる道具は多岐に亘り物入れは多いほどよい。 しかし限られたスペースの中で物入れに占める割合は厳しい。物入れは大きさにより(1)お蔵(2)倉庫(3)物置(4)納戸(5)押入れ(6)物入れ(7)小物入れ等に仕訳される。通 常茶道具の物入れは一般住宅の場合は押入れとなる。しかし押入れは物入れとして最適とは云えない。住宅設計の場合、畳割りで平面 を考えた中で残りの部分を押入れとしている。布団入れには適しても他の物入れには奥が深く取り出しに苦労する。仮に押入れを道具の収納とするならば棚板を手前に引き出せるようにするか、整理棚を押入れの中に置く方法とする。 水屋の中の物入れは、頻繁に使う道具を手近な物入れに整理し、普段あまり使わない道具や大きな道具は別 の部屋の押入れや収納に利用したい。 茶室の構成の中で炉開きと炉別れの季節になれば替え畳が不可欠。そのための畳を収納しておく場所の確保に心したい。さらに夏には簀戸に入れ替えるための建具を入れるスペース、あるいは襖替えのための収納も欲しい。これらのスペースは大変贅沢なスペースのようですが、四季の移ろいを味わうために欠かせない重要ポイント。畳の長さは六尺三寸(191cm)が正式。普通 の内法の高さ(五尺九寸)では間に合わず、特別に内法を高くしておく。階段の下、あるいは小間席の床の間の後ろ(余った空間)が便利。茶趣に心し使いやすさを第一義に創意工夫で物入れを設けて、ゆとりのある茶の湯を楽しみたい。 |
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船橋市民新聞 2001年 4/1発行 第30号 |
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